花の様な貴女2018.09.27 11:55友人が、とある廃墟に言ってからおかしくなってしまった。一日中ぼうっと呆けては眠り、夕方になると虚ろな足で出かけてしまう。そしてさらに不思議な事に、彼から甘く、なにかもどかしくなる様な不思議な匂いがするようになった。そんな日が4日ほど続き、さすがに心配になり「どうしたんだ」と聞いて...
花の想い2018.09.26 15:01蒸し暑い夏が過ぎ、夕方が少し涼しくなってきたので私は散歩に出かけた。ゆっくりと夜が近づいているのを感じながら歩いていると、地面に小さな花が咲いている事に気が付いた。そうだ、部屋にでも飾ろう。そう思い、私は屈んで花の根元を掴んでブチリと千切り取ったのだ。小さな花を手に、私は立ち上が...
彼は棚にいた2018.09.26 14:02その本はとある古書堂に置いてあった。その古書堂は都会から少し離れたところにそっと佇んでおり、その昔懐かしい雰囲気と店員が一人だけで、また客もそこまで少ない事から静かであり、私は好んでそこを活用していた。雪の降る時期の頃だった。悴んだ手をポケットに突っ込み、今日も私はその古書堂へ出...
一晩でアレルギーは治るのか2018.09.26 00:58以前派遣されていた会社での話。派遣先の方に「アレルギーとか体質って1晩で治るものなのか?」と聞かれたことがある。自分はアレルギー持ちなので、「1晩でなることはあっても、治ることは殆どないと思う」と答えた。その後その方(以後Aさん)は欝気味になっていって、先月ついに会社を辞めてしま...
夜中に子供達が叩くもの2018.09.26 00:49夏に、親父と私(小学生)が2人で、車に乗って出かけた事がありました。目的はよく覚えていないのですが、確か祖母の家に行くとか、その様な感じだったと思います。夜の10時くらいでした。 親父が、タバコを買うのでちょっと待っていてくれと言い、住宅街の暗い夜道の脇に車を止めました。車には私...
俺の写真2018.09.26 00:37大学が終わったこともあって俺は実家に帰ってたんだよ 親が俺の部屋残してるとかいうからさ久々に自分の部屋でも見るかってなってタンスの中とかいじってたらどっからか写真が入ったアルバムが出てきたんだよ 「うわーどんな写真があるかな」とか思ってアルバムめくるじゃん? そしたらさ 俺が写っ...
尽きないヤカン2018.09.26 00:33ある日の土曜日の夕方に(独り暮らし用の小さめの)ヤカンにお茶を沸かした所、翌日の朝になったらもう残りが少なくなっていたので、 「後で沸かそう」等と思っていました。 数時間後やけに喉が渇いたのでお茶を2杯飲んだのですが、 ここでふと「こんなに残りあったっけ?」と思って蓋を開けたら残...
6時半ですね2018.09.26 00:30中学の修学旅行で、京都に行った。 女子の部屋は恋愛話で盛り上がり、寝たのは深夜2時半頃だった。 自分は枕が変わるとなかなか寝付けないタイプで、3時過ぎまで「眠いのに眠れない」状態だった。 やっとウトウトし始めた時、隣に寝ていた子がモゾモゾと動き出した。 「…、大丈夫…、…違うけど...
上下左右に首を振り回す2018.09.26 00:26高校の時、長崎へ修学旅行に行った時の話 宿泊した宿がボロで古かった。 原爆落とされた場所という理由で夜、部屋のグループ数人で怪談話を始始めた(怖いから電気つけたままWWW) 俺はグロサイト等で集めた画像を駆使し中々怖がらす事が出来た。 怪談の途中、友人一人が凄い叫び声をあげ壁を指...
ヒャクセイ2018.09.26 00:23去年の夏休み、秋田のド田舎村に帰省したときの話です。 辺りは水田や畑ばかり。 大学で生物の研究をしてる私はカエルや蛭を探そうと猛暑の昼、水田へ向かった。 自転車で向かう途中、道のド真ん中にオッサンが倒れて手足をバタつかせていた。 日光浴かと思い近付くと笑っている、ひたす...
蝋燭の儀式2018.09.26 00:1410月の、台風の去った後に私たちが勤める幼稚園では林間学校を行う。林間学校と言っても幼稚園私有の山へ行き小さな沢を登り、おにぎりを食べて夜にキャンドルセレモニーをして就寝するだけのごく簡単なものである。熱が上がれば下山して、怪我をすれば医者を呼ぶ、そもそも怪我をさせないし大事な子...
雨、柳と男2018.09.25 09:15「雨宿りさせてください」そう言ってその男はびしょ濡れの体を私の下に潜り込んできた。「いやあ酷い雨ですな。貴方はいつからここに?」『そうですね、気が付いた時には居ましたんでざっと50年程・・・』その男は色々な話をした。空が青い理由、蝶々の秘密、隠された文明、小さな宇宙の作り方や地球...