↑こちらの記事でも書きましたが、吸血鬼の名称の一つ「ノスフェラトゥ」
ヴァンパイアや不死者の意として使用されている "Nosferatu" という言葉の語源は、 "nosfur-atu" という古代スロヴァキアの言葉であり、それ自体もギリシャ語で「病気を含んだ」を意味する "νοσοφορος" が由来である。西ヨーロッパの人々に、ヴァンパイアは病気を運んでくるものと見なされていた(wikipedia)
今のイメージでは麗しい男性または女性の姿と言われますが、昔はそうではなく、「ぶよぶよした血の塊」と言われていたり、ただ生前の姿と言われていました。
たぶん、ぶよぶよした血の塊はヒルの事なのでは・・・。
でも謎のぶよぶよに襲われるパニックホラーも面白そうですね。
映画ノスフェラトゥでの吸血鬼は前歯二本が牙になっていて、頭に毛は無く、肌が白い。
あと挙動不審。ほぼねずみ男です。
吸血鬼が使役するのは大体蝙蝠とネズミなのですがこの映画はネズミを主に使っています。
蝙蝠はメッセンジャー程度。それだから容姿がネズミ寄りなのかもしれません。
フッター ・・・主人公でヴィスボルクに住む。ノックの経営する不動産屋で働いている。
エレン ・・・フッターの美しい妻。夫がトランシルヴァニアに行くことに強い不安を感じる。 感が強い。
オルロック伯爵 ・・・トランシルヴァニアの貴族。ドイツのヴィスボルク(架空の町)に家を探している。
ノック ・・・不動産業を営む、何かと噂の多い男。フッターを伯爵の城に向かわせる。
オルロック伯爵が本当は吸血鬼で、フッターが見せた妻エレンを気に入り妻のところへ行き襲う。
しかしエレンも気高くフッターを裏切らない!と断ったのですが伯爵、吸血鬼が来たことにより疫病が流行り街には中身の入った棺桶が並ぶ。
伯爵を倒すには女の血を一晩中吸わせる事。そうすれば夢中になりすぎて朝に気付かず日を浴びて死ぬとの事。
エレンは自分を犠牲にして伯爵を倒しました・・・が。
という話です。
私が観たのは復刻版で色つきでした。
とにかくとても美しい。
ドイツの街並みが美しいのもあるのですが、疫病、ペストですね。
ネズミが大量発生しペストが流行りどんどん人が亡くなっていく。
人々は抗うのをやめ、広場でネズミと一緒に最後の晩餐を開く。
メメント・モリ。
メメント・モリとは人は必ず死ぬ、死ぬことを忘れるなという意味だったり
どうせ人は死ぬから達観して生きよう。という意味でいわば生と死の混在です。
その言葉そのものですね。
それとエレンが伯爵にエンカウントしたときにエレンが言ったセリフが詩的で美しいのです。
死が勝利するのです
人はいつか死ぬ
星は惑いながら巡り
時は無差別にすぎ
川は行方も知らずに流れる
死だけは残酷なまでに確か
※人口楽園に置いてあります
死というこの世で一番の約束事。その力強さを感じますね。
言葉の美しさに驚いてメモをとった程です。
この映画の美しさが好みだという方は小さな悪の華もお勧めします。
内容は少し残酷なので話として好みが別れるかもしれませんが最後のシーンはノスフェラトゥに勝るとも劣らない美しさがあります。
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