血とはどの宗教上も神聖な、生命の源として扱われている事が多く、飲むと若返るとか生気蘇るとか言われることが多い。
それゆえそれを狙うモンスター、反宗教的なキャラクターが生まれたようです。
ドラキュラは小説での名称なので「一人の吸血鬼の名前」です。
ドラキュラのモデルは3人いて、
15世紀ルーマニアのヴラド三世。いわゆる串刺し公ですね。
15世紀フランス王国のブルターニュ地方の貴族で、ジル・ド・レイ。青髭です。
16~17世紀のハンガリー王国の貴族のエルゼベエト・バートリ。
バートリは自分の美貌を保つために乙女の血の風呂に入っていたそうです。ROCKですね。
吸血鬼という存在を示す名称は「ヴァンパイア、吸血鬼、ノスフェラトゥ」が有名です。
吸血鬼とは生前反宗教的な行いをしていた死人が蘇ったモンスターで、不死身であり、血を吸い、蝙蝠やネズミに姿を変え、また疫病を連れてくると言われます。
ルーマニアでは自殺者、犯罪者、魔女、吸血鬼に殺された者、七番目の息子、猫に飛び越えられた死体、片思いの末に結婚出来ずに死んだ者が成ると言い伝えがあります。
2004年1月、ルーマニア南部の寒村で76歳で他界したペトラ・トーマンが埋葬後に親族の男性6人によって掘り起こされ、心臓を切り取られるという事件があり、警察によって捜査されました。
なんと死後ペトラ・トーマンがよみがえって血を吸った夢を見たといい、さらに親族の数人が病気になりました。
このため、親族の一部はペトラ・トーマンが吸血鬼になったと信じ掘り起こしたとの事でした。
切り出した心臓を焼いて灰にし、その灰を病気になった親族に飲ませたところ、悪夢もみなくなり、病気も全快したと親族は主張しているそうです。
有名なモンスターの中でも飛びぬけて「実際にいる」感の強い吸血鬼。
狼男やゾンビは人間離れした容姿にならないといけませんが
その点吸血鬼人の形をしていて、人間の血を欲して「飲みたい、飲むことができる」と感じれば自分が人間と吸血鬼の境界線なんか簡単に融解してしまい、実行した暁にはもはや吸血鬼と言える存在になってしまう危うさがありますね。頑張ればなれそうな気がします。
実際自称吸血鬼という人がイギリスでは15,000人ほどいるみたいです。
牛や豚などの血を飲んでいて、どっちかというと「吸血鬼というライフスタイル」であり、私生活にゴシックとちょっと血を取り入れているような、現代に寄り添ったもののようです。
そんな現代でも身近にいる可能性も無きにしも非ずな吸血鬼。
中世では今よりもずっと存在を信じられていたのは当然で、「吸血鬼撃退グッズ」というものが存在するほどです。
純銀の弾丸や杭、聖書、十字架に聖水
キリスト教が持っている物が多いです。
除霊的な、悪魔祓い強化版みたいな装備ですね。
1730年代以前から存在している吸血鬼
いろいろな国でも「血を飲むモンスター」がいます。チュパカブラとか、野衾とか。
その話が混ざり混ざって今の吸血鬼になり、また歴史が深い分不幸や禍は全部こういったモンスターが持ってきたものだと思われていたみたいです。
1400年代に流行ったペストはネズミが発症源だとされています。
元はと言えば人間が猫を魔女の使いだと言って大量駆除したことが原因でネズミが大量発生したのですが。
その当時は魔女の呪いだ神の怒りだとなり、しばらく経てば吸血鬼のせいでは?となり
科学者が力を持ち出した時、あれは猫を駆除したせいですと冷静な意見が日の目を見る。
ヨーロッパの暗黒時代と言われる中世は神を盲信したおかげでいろいろな目に合っていますね。
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