普通の子に戻れた日2017.09.28 09:18小さいころ、私は知的障碍を持っていると思われていました。 言葉や文字に対する遅れは見られませんでしたが、コミュニケーション能力が欠けているとしか思えない様子だったそうです。人と目を合わせない、会話ができない、約束事が守れない、一方で、何もないところに向かって延々と話し続ける、と気...
両親の不可解な行動2017.09.28 08:56当方大学一年。両親と一緒に暮らしている。最近引っ越すまで 2LDKのアパートに住んでいた。「私の部屋」「キッチンを挟んでリビング」「もう一つの部屋」が並んでいる感じで、部屋でゲームをしていてもリビングに居る両親の話し声が普通に聞こえてくるような家。両親の話し声は割とはっきり聞こえ...
この女になろうと思った2017.09.28 08:47高校の卒業式に、友人Aは同級生で親友だった男Bに告白された(Aも男)。Aはショックで混乱しつつも、Bを傷付けないよう丁寧にお断りしたそうだが、Bから「一度だけデートして欲しい」と懇願され、情もあって承諾したらしい。それで実際デート(二人きりで映画を見て食事をしただけ)をしたのだが...
遺伝した記憶2017.09.28 07:43数年前、実家で甥っ子や姪っ子たちとトトロを観ていた。「そういや、うちも昔はこんなお風呂だったよねぇ」と俺が言うと、何故か家族全員がきょとんとした顔をする。「ほら、真ん丸い五右衛門風呂でさ。スノコみたいなのを踏んで入るの。覚えてない?」「兄ちゃん、どこでそんなお風呂入ったの?」と不...
タイムカプセル2017.09.28 07:31ことの起こりは、彼女が中学三年の卒業前まで遡る。卒業を間近に控えていた彼女のクラスでは、卒業記念にと、クラス全員で未来の自分に宛てた手紙を書き、校庭の桜の木の下に埋めたのだそうだ。時は流れ、彼女が30歳の時、中学当時の旧友が集まる同窓会があった。その時、彼女は他のクラスメイト達に...
母さん2017.09.27 07:05俺物心つく前に親父が死んじゃってて、お袋が女手一つで俺とアネキの事育ててくれてたのよ。 実際すげー優しかったし、本当に愛情込めて育ててくれたと思う。そんなお袋も10年前の俺が二十歳の時に死んじゃったんだな。 これがそりゃーショックだったよ、アネキも俺も放心状態でも親類関係って一切...
良栄丸2017.09.27 06:471927年10月31日、カナダ西海岸バンクーバー島。 ワシントンのシアトル港への帰路についていたアメリカの貨物船「マーガレット・ダラー」号は、行方不明になっていた小型漁船「良栄丸」を発見した。 ボロボロに朽ち果てた船体、ミイラの転がる甲板、激しい死臭、白骨体、足の無い死体。 船室...
死んだのは母ちゃん2017.09.27 06:33雨降りの夕方。俺は家に帰ったんだ。そしたら母ちゃんがばたばたと仕度している。「あんた何やってたのっ叔父さんが亡くなったのよ。早くしなさい」 という。え?どこの叔父さんだと思いながら、とりあえず用意しようとしたら電話が鳴った。 「はい。もしもし」背後では一人何事か呟きながら動き回る...
火の番2017.09.27 02:56仲間何人かでキャンプに出かけた時のこと。夜も更けて他の者は寝入ってしまい、火の側に居るのは彼一人だった。欠伸を噛み殺しながら、そろそろ火の始末をして俺も寝ようかな、などと考えていると、覚えのない声が話しかけてきた。「何しているんだい?」顔を上げると、火を挟んだ向こう側に誰かが座っ...
空に浮かぶ鳥居2017.09.27 02:51ちょっと前の仕事が休みだった日、原付でうちの裏山を走ってたんだよ。そしたら空にぽっかりと赤い鳥居が2つ並んだ状態で浮いてるんだ。赤い鳥居が浮いてるっていうより、宙にぼやけてるって感じかな。道なりにその鳥居があったから走り抜けたんだよね。だからちょうどくぐった感じ。2つとも。 家に...
古書の書き込み2017.09.26 14:31数年前の古本屋での話。本を売りたいという友人に付き合って大きな古本屋に行った。神保町とかにある古書店ではなく、漫画から写真集からとにかく沢山置いているチェーン店。友人は山盛りの漫画本を持ち込んでいて、会計までしばらくかかるとのことだった。古本屋は利用したことがなかったから物珍しく...