地元に『絶対見てはいけない祭』がある。
どんな祭りかというと、神社から三日間かけて三つのルートを一日夕方の2,3時間をかけて大名(?)行列が歩く・・・タダそれだけのお祭りらしい。
実際関係ない地区に住んでたし、見た事ないから本当かどうか分からないけど。
でも[見たら失明する、目が潰れる]とは言われてた。
もちろん祭りの期間中は学校は半日だし「○○に住んでる奴はまっすぐ帰れ、帰っても家から出るなよ」との教師の注意もあった。
ある時子供の頃からここで住んでる祖母とこの祭りの話をしたことがある。
そのときこの祭りの言い伝えを聞いたんです。
昔、その行列の出発点である神社に落ちた城の息子にあたる人(祖母は若様と呼んでいた。以下若様)が逃げ込んできたそうだ。
もちろん神主様や地元の農民は快く出迎え、その神社で匿っていたそうな。
若様は数人の家来と女中を連れているうえ、若様自体も大変女子と間違えるほどの美貌を持っていた為、嫌でも目立ってしまい敵に見つかってしまった。
そこで敵の包囲網を抜ける為若様は白粉を塗り化粧をし、神主の娘として神主と家来達を連れ別の場所へ落ち延びるのに成功したのだが、白粉は若様にあわなかったらしく顔の皮膚は腫れ上がり爛れ、見る見るうちに無残にも醜くなってしまった。
そして醜くなった自分の顔にやがて気が触れ、落ち延びた先で家来等の目を潰し惨殺し自らも命を絶つ。
それから毎年、若様や家来達を弔うため地元住民で逃げ延びる際の行列を模しているそうなんだけど、それからしばらく目を失う者が続出しこの祭りは「この祭りは呪われている、若様が見られたくないと言っているんだ!」となり、現在に至るんだって。
特に怖くないけど、実際に生徒が見ないように学校が半日になってるんだし、地元住民としては洒落じゃない話でした。
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