線香の番2021.09.14 02:35昔、爺さんの通夜で起こった不可解な出来事のお話。うちの地方の風習なのかも知らんけど、お通夜の夜の線香の番ってのがあるんだよね。通夜の日の夜通し、線香の火を絶やさないように寝ずの番をするっていう決まりなんだけど。もう随分と前、うちの爺さんが大往生で亡くなって、で当時大学生だった俺と...
ク・フラン2019.02.20 14:11村の産婆や薬師が魔女と 怖れられた忌むべき時よりも更に遠い昔のこと ク・フランが棲んでいたとされる神聖な霊山があった そこはク・フランが昔、戯れに丸めた雷などが常に停滞していて とても人の入れる場所ではなかったという また誰も入っていこうとは思わなかった しかし、二つ向こうの村で...
サノエ神2019.02.20 13:48ある旅人が丹沢山中で夜をむかえた時 夜露をしのぐ為に仕方なく道端の「サエノ神」(確かそんな名前)の 祠で夜を明かそうとした。 夜も更けた頃、どこからともなく二人の声が聞こえてきた。 「お~い、サエノ神、そろそろ行こうや」 「いや~今日はダメだ。お客人が来てるんでな。今日のところは...
見てはいけない祭2019.02.05 13:22地元に『絶対見てはいけない祭』がある。 どんな祭りかというと、神社から三日間かけて三つのルートを一日夕方の2,3時間をかけて大名(?)行列が歩く・・・タダそれだけのお祭りらしい。 実際関係ない地区に住んでたし、見た事ないから本当かどうか分からないけど。 でも[見たら失明する、目が...
カミコ2019.01.11 07:36うちの曾祖母さんの生まれた村にはカミコって呼ばれる神事を取り持つ巫女(厳密には男でもなれるから巫女じゃないけど)がいたんだけど、 カミコさんになる条件は、1つが双子の妹である事、もう1つは先に生まれた姉(兄)の肉を11歳の時に食べる事だった。曾祖母さんの代に最後のカミコさんがいた...
中国地方の山奥の話2019.01.11 07:27先祖代々農民のはずなんだが 結婚式と葬式には村人は裃と刀を差して行列する風習があるいわれは不明 山村だが川にはアマゴやアユ、ウナギもいたが食べる風習はないどころか 出汁ジャコ以外の動物性タンパク質は一切取らない。 エタと犬神憑きと呼ばれる人たちだけは魚とオオサンショウウオを食べる...
赤い蝋燭と人魚2019.01.11 05:49昔海沿いにある社のふもとで蝋燭を売って暮らしを立てていた年寄り夫婦がいた。 参拝客はそこでろうそくを買い、社に供えていったという。ある晩、爺さんが海岸を歩いていると赤ん坊をみつけた。 この赤ん坊には普通の人間とは違い足がなく、代わりに魚のひれがついており、どうやら人魚の子であるら...
災難の前に流行る歌2018.11.03 11:01災難の前に、流行る歌があることはご存じだろうか。それは今は歌詞しか残らず、また内容はこれから起こる災難事変に沿っていると思わせるものが多いという。これは幸田露伴の「震は亨る」というエッセイからの引用。明治の末年の大洪水に先だつて、忌はしい謡が行はれた。それは今でも明記して居る人が...
吸血鬼の埋葬方法2018.11.03 08:17一般的な吸血鬼の撃退方法は、心臓への杭打ち、斬首、火葬、聖なる剣、水、または聖水に沈める、狼を使うというものがある。しかし吸血鬼の有名な逸話の中には「不死」という言葉が出回っている。中世、吸血鬼という形無き脅威にさらされた人間達の対応はどういったものだったのか。最近イタリア中部、...
痔は伝染する2018.08.21 13:42オカルト話なんだけどあまりにオカルトとしてはバカバカしいのでこちらに オカルト嫌いな人は飛ばしてください 私の一族には「痔は伝染する」という謎のジンクスがある だから痔になった人がいると「近づくな!さっさと直せ!伝染るだろ!」と言われるのだが、残念ながら私の身近に実際に痔になった...
年越しの瞬間に自分の姿を見てはいけない2018.08.13 08:06実家の風習?というか慣習なんですが、『年を越す時に自分の姿を見てはならない』というのがあります。 鏡はもちろん、水に映った姿も、例えば塗りのお盆に自分の姿が映ったものでもいけないらしいです。 『見てはいけない』というのはよくある話なのですが、映った姿は死ぬ時の姿なので見てはいけな...
かごめのとり2018.06.30 14:44いつも乗る電車で若い女の子二人が話していた話。かなりの大声だったのですごくはっきり聞こえてて、嫌でも耳に入りました。なんでも最近「かごめのとり」という遊びが流行っているそうなのです。片方の女(話から察するに塾の講師だと思う)が生徒から聞いたらしく、「先生もやってみなよーマジ怖いよ...