トーテムポールらしきもの

ジャングルの奥に入ると、村があった。

その村には住人が見当たらず、また火を消した新しい跡があった為、おそらく住民は狩りか何かに出かけたのだろう。

こじんまりとしたその村には何個かのテントと調理場があり、その中でも一際目立つのは、村の真ん中に立っているトーテムポールだった。

それは異様に細長く、素材の木では無いらしかった。

珍しい素材かもしれない。そう思い私は顔を近づけ、そして一目散に逃げ出した。


私がトーテムポールだと思っていたもの、また住民がオブジェチックに飾っていたものは人間の頭だったのだ。

さらに恐ろしい事に、その顔がうっすらと目を開け「うぅ」呻き声を上げたのだ。

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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