ギュンター・ストールは1984年に亡くなる前まで食品工学者として働いた。常々妻に、「奴らに追われている」。と語っていたという。妻はこの事を「ただの冗談」だと思い、全く聞く耳を持たなかった。
ある日、ギュンターは、突然「分かったぞ!!」と叫び、椅子に謎の文字列をと書き記し、「飲みに行ってくる」と妻を置いて、車で家を出たという。
「YOG‘TZE」とも読める
その日の深夜3時、彼の乗ったフォルクスワーゲンがアウトバーンの横の溝で遺体とともに発見された。発見者が近づくと、白いジャケットを羽織り、怪我をした男が逃走していった。ギュンターは完全に身包みをはがされており、全裸だったという。
発見当時はまだ息があり、何があったのかを問うと、「飲み屋で知り合った面識のない4人の男」だという。
その後、彼は病院で息をひきとった。
しかし、彼の遺体が検死に回されると幾つか奇妙な点が発見された。
まず、ヴォルクスワーゲンが溝に落ちた際の衝撃で受けたとは思えない傷が幾つか発見された。これは恐らく転落事故以前に意図的につけられたものではないかと考えられており、誰かが彼を車でひき殺した後、彼をヴォルクスワーゲンに乗せて、転落させ、事故に見せかけたのではないかと言われている。
この事件も未だ犯人は不明であり、彼が書き記した「YOGTZE」という文字が何を示すのかはわかっていない。
飲み屋にいた男4人組はストーカーと同一人物なのか。
殺される前にストールが残した謎のメモと事件とは何らかの関わりがあるのか。
容疑者は誰ひとり捕まっておらず、ドイツ史上最も不可解な事件となっている。
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