雨女

最近私が家を出る時、必ず雨が降る。

本当に必ず。

自分でも少し気になっていましたが

「偶然だろう」

ぐらいにしか思っていませんでした。


ある日家でテレビを見ていると

友達が霊感がある人物(以下A)を連れて来ました。

友達「お前の話したらコイツが一度あって見たいんだってよ」

私は立ち上がってAに挨拶しようとするとAがいきなり口を開きました。


A「うおぉ!すごいね君!その子どっから連れて来たの?」

Aは私の右足の方を見ながら言いました。

私「え?なになに?やっぱ変なのついてる?」

右足を見ましたが私には何も見えません。

A「君、子供とか好きでしょ?よく手をふったりする?」

Aは私の足元にしゃがんで私の足元にいる(?)何かにニコリとしながら言いました。

私「まぁ、子供は好きだしよく手をふったりはするけど…」

Aにはやはり何かが見えている。

少しゾクリとしました。


A「やっぱねー。あのね。君に憑いている子がいるんだけどさ、

どっかで着物姿の子に手をふったりしてない?」


私は思いあたるフシがありハッとしました。

三ヶ月ほど前の雨の日、一人で公園で遊んでいる着物姿の子供を見かけていたのです。

着物姿で傘もささずに砂山で遊んでいたため、気になって少し声をかけたのです。

私「お兄ちゃん一人でなにしてるの?お母さんは?」

少ししゃがんで目線を合わせて言いました。

しかし、子供は喋らずにこちらを満面の笑みで見ています。

私はなぜかこの子は一人で大丈夫だと思い、傘を渡して

「気をつけて帰りなさいね」

と言って帰ったのです。


その事を話すとAは

A「あーやっぱり。この子ね。神様なんだよ。

なんか君の事が気に入ったみたいだね。今もニコニコしながら君の事をみてるよ。」

Aもニコニコしています。


私はとても怖いんですが…神様?

そのあとAと友達は少ししたら帰りました…。

えーと…どうしましょう?神様…

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

0コメント

  • 1000 / 1000