言葉がわかる

新婚旅行でスペイン行った時、クルーザーでとある島に向かってる途中、

エンジントラブルとかで一時停止してたら、波で酷く船酔いしてしまった。

頭痛くなって倒れると優しい外国人夫人が俺を抱きかかえてくれ、

日本語でこの腕の所に船酔いのツボがあってよく効くから押さえときなさいと助言してくれた。彼女は膝枕に俺の頭部を乗せてくれて、

うちの主人は沿岸警備の仕事をしてるから色んな事教えてくれるのよ、とか話してくれた。

俺も気分が落ち着いてきたので、側にいた嫁に大丈夫だからと言ったけど、

嫁は怪訝な顔して何言ってんの?という感じだった。

それからしばらく寝て起きたらもう島に着いていて、夫人を見つけ日本語でありがとう助かりましたと言ったら、

スペイン語でべらべら喋られ握手して別れた。


後で嫁から倒れた途端、あのご夫人と流暢にスペイン語で話し出したからビックリしたわと言われ驚いた。

その上、私にもスペイン語で話かけてきて現地のどっきりカメラだとずーっと思ってたと言った。


スペイン語は全く知らない。

そして船酔いしてる最中もスペイン語は全くなく日本語で聞いて日本語で喋っていた。

最初、夫人は仏人ぽい女優みたいな(自分的には母親ぽい親近感のある)綺麗な人だったのに、船を降りて会ってみたら、70歳くらいのお世辞にも美形とは言えないお婆さんだった。

嫁に、あの夫人じゃないだろ?って何回も聞いたんだけど、嫉妬しない範囲で良い仲良しな感じだったと言っていた。


実は船に乗る直前、野良ネコに日本語で、

『坊ちゃん(幼少時のあだ名)船乗るのはおよしよ、島へは行けないかもだよ』

と言われたんだけど、コレは聞き間違えだと思ってる。

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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