A子おいで

予備校から帰ると、一階は真っ暗なのに二階に電気ついてる部屋がある。

母は家族全員帰ってくるまで、リビングの電気は付け二階で洗濯物畳んだりするので、

珍しいなと思い、階段の辺りから「お母さーん」と呼ぶと、「だあれえ」と返ってきた。

「A子だよー」と答えると、

「A子おいで」と母が呼ぶ。


私は家では名前ではなく『ちびちゃん』という愛称で呼ばれていたので、あれ?と思っている間にも母はずっと「おいでおいで」と言い続ける。

まぁ呼ばれているし・・・と階段を登ろうとすると母が部屋から出てきた。

と思ったらなんか顔だけ上下逆になってる?めちゃめちゃでかい四つん這いになったの女の人がすごいにこにこしながらこっちにくる。

びっくりして速攻で家を出て玄関の鍵を閉めて、除き穴から見ると、その高さに女の人が口をもぐもぐしながら顔を真横にしてにこにこしてた。

怖くて自転車で祖母の家に行って、お父さんが迎えにくるまで帰れなかった。

いなかった家族は私を置いてくら寿司行ってた。

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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