ともだち

子供の頃に不思議な体験をしました。


小学生の頃、友達とこっくりさんをしました。

こっくりさんを呼び、さぁ終わろうと定番の「こっくりさんお帰りください」を唱えました。しかしなかなか帰ってくれません。


「どうしたら帰ってくれますか?」

「せんろのはかにきてやくそくしたらかえる」

10円玉が動きました。


友達は怖がり来てくれません。頼まれた私は、一人でその墓に行きました。

かなり荒れており、墓参りは長い期間されていない様子。そこで辺りを見ると、石の上に座っている人がいました。

それは男の子のようで女の子のような子供で…いくら近づいても顔が見えません。着物をきていました。不思議と怖くはありません。

「おんぶしてー。遊びに行こう」

この子は自分の力では動けないらしく、おんぶしたまま遊ぶことになりました。


それが切欠で、その後毎日私がその子をおんぶしたまま、いろいろなところに行き遊びました。

重さはありました。嫌なことがあると重くなります。人が多いところには行きたがりません。私がいないと石から離れられません。それから、一定の時間になると帰りたがります。

名前がないと言ったので、私が名前もつけてあげましたが、ここでは書きません。

もちろんというか、私以外の子には見えていませんでした。

「ずっと友達でいよう」「ずっと一緒にいよう」

その子が私に悪いことをする、ということはなかったです。

しかし何年か経つと、私は漫画や新しい友達に夢中になり墓に行くことは少なくなりました。


一ヶ月後、墓場の石の前に行くと、変わらずその子はいました。

私は急にその子が面倒になり無視しました。

たまに来てはすぐ帰る私を、何も言わずに見つめるあの子。


それから暫く経ったある日…墓場が工事で壊されました。古い物が多く、危なかったかららしいです。


それを聞いた私が急いで向かうと、工事の途中でした。

石がなくなっていて、あの子もいません。私は大泣きしました。

動けないあの子は毎日変わらずそこにいたのに、私はどんどん変わってしまい、あの子を一人にしてしまったことを後悔しました。

今思い出しても、幸せで悲しい思い出です。

ちなみに線香が好きで、美味しい!と言って食べていました。何故か線香は減りません。

あの子は一体なんだったのでしょうか…?

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

0コメント

  • 1000 / 1000