これからの書き込みは怪談を紹介するというよりは当時の当事者の目に触れて欲しいという意味で書き込みします。
だから相当具体的に場所や時期に触れますが、とにかくそこでその時に起きた出来事を改めて確認したい、して欲しい、そういう気持ちでの書き込みです。
1984年の話です。
大阪千里丘の〇〇第二小学校に通ってたんだけど、そこでは他の学校とかでは聞いたことない怪談?というか存在の話があった。
「SOSやめてください」 という話。
学校の中にSOSという存在(おばけというノリではなかったと記憶してる)が潜んでいて、体育館裏の小さなドア、もしくは旧校舎二階の奥、旧家庭科室に行くとSOSと遭遇してしまう、と子供たちがいつも騒いでいた。
ある朝、登校すると学校中が大騒ぎになっていた。
「SOSの足跡が天井に!」
旧校舎傍に倉庫?のようなトタン屋根の建物があったんだけど、その天井にSOSの足跡が現れた。 天井は吹き抜けで二階くらいの高さがあって、その真中あたりに唐突に2つ3つの足跡が現れていた。
ところで俺は去年の七月(2007年)、嫁と子供と三人で万博公園に遊びに出かけ、その帰りに自分が子供の頃に住んでいた千里丘の町並みと、第二小学校の様子を眺めたいと散歩がてらに立ち寄った。 学校は変わることなくそこにあった。
「そういえばSOSの足跡っていうのがあったな」と俺は冗談半分の気持ちで旧校舎倉庫に向かい、天井を眺めた。
気味が悪いのは、子供の頃の記憶だけ、という話ではなく、この時、改めてそこで足跡をはっきりと見た事。
大人になった俺の目で見てもそれは足跡で、はっきりそこに存在していたし、今もまだそこにある。 そこで俺は1984年のあの出来事を改めて思い出す。 記憶がクリアに思い出されて、心底気味が悪く恐ろしくなる ある日の授業中、どこか廊下から大勢の生徒がワーッワーッと騒ぐ声が聞こえてきた。
教室も騒然となったが、授業中だから先生に諌められた。
その後の休み時間、どこかのクラスの生徒が興奮した様子で教室に飛び込んできた。
「SOSが出た!!!まだいる!!!皆見てる!!!」
教室中、いや、学校中が大騒ぎになった。
「どこや!」「二階の廊下や!」
「廊下の窓から旧校舎を見ると、旧校舎の二階にSOSがいる!!」
皆、ワーッと廊下に飛び出し走り出す
。 何人もの先生が大声で生徒たちを注意したり叱ったりしているが、その時のあのちょっと説明のしようがない異常な興奮状態は、先生たちでは止めようがなかった。
俺も流れに押し流されるように、やがて二階の長い廊下にたどり着いた。
「あそこや!!SOSや!!!」「SOSや!!!!」
旧家庭科の窓の向こう、薄暗いもののはっきり見える窓の向こう、 SOSがいた。
大きな茶色い顔で、角張った肩。 不思議そうなキョロキョロとした黒い目でSOSはこちらを見ていた。
泣き出す生徒、叫びをあげる生徒、興奮して「くそう!俺がころしにいったる!!」と旧校舎に向かって駆け出す生徒。
しばらくして皆は口々に叫び始めた。
「SOSやめてください!!SOSやめてください!!」
SOS怪談にはあるルールがあり、
「SOSと出会ったら”SOSやめてください”と叫びつづけないと、SOSに殺される」
というものだ。
皆は半ば恐慌状態でSOSに向かって「SOSやめて下さい!!」と叫びつづける。
俺も大声で叫びつづける。
SOSは茶色い大きな大きな顔をガラスに貼り付けるようにして、こちらを眺めていた。
後にも先にも、俺はああいう生き物を他でみたことがないし、何かの見間違えだったとは全く思わない。
先ほど駆け出した生徒たちが旧校舎の入り口のドアを叩いているのが見えた。
「SOSでてこいや!!おれがころしたる!!でてこいや!!」
2008年の今、俺は切実な思いでこの話をここに書き込みたい。
1984年、大阪千里丘〇〇第二小学校であの時期、あの日、SOSを見たあの生徒たちの誰かがこの書き込みを見てくれる事を真剣に願う。
あれは一体何だったと思う?あの日、あの後どうなった?あれ以来SOSはまた現れたりしたのかな? 子供特有の思い込みや見間違いなんかじゃない記憶と事実を、俺は切実な思いでここに書き込む。
今も残るあの天井の足跡、あのガラスの向こうの大きな茶色い顔、俺たちを興味深そうに眺めていたあの物静かな黒い目。
あいつは一体なんなのか、まだそこにいるのか、夏に近くなる暑い日曜日の朝になるといつも、思い立ってあそこに行きたくなる衝動を未だに感じる。
あの日駆け出した生徒たちの様に、あそこに走っていって扉を開け、あいつを捕まえて「SOSを捕まえた!!本当にいた!!」と叫びたい衝動に強く強く駆られます。
1984年のあの場所にいた俺と同じ、当時の子供にこの書き込みを伝えたい。
もしそういう人がいたら、この言葉を俺が紛れもなく俺があそこにいたという証拠として送る。
「〇〇〇〇のタイヤ」
物語めいた言い回しや最後の謎かけめいた書き込み、ウザかったらすいません、でも俺が体験した出来事です。
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