久々に実家に帰り、昼時に親父と母親と自分の3人で食卓を囲ってたら
唐突に「あんた昔わけわからないこと言って大変だったわよね~」
とか言い出してハッと思い出した話。
10年以上前、俺が小学校高学年の時の話
実家はY県で自然豊かな超田舎
周りは山だらけで清流も多くて川魚なんかもよく獲れた
そんな土地柄もあって夏の川は最高の遊び場
その日も1つ上の兄といつもの川で
魚やサワガニ、蛙なんかを手掴みしてはカゴに入れ、手掴みしてはカゴに入れと
上流に上りながら採集しまくってた。
でもその日、なぜだか忘れたが兄と喧嘩して兄が先に帰ってしまった
多分どっちが先に見つけた魚だとかで喧嘩になったんだと思う。
俺はそれを追って帰るのも悔しい気がしたから
まだ陽も高かったし1人でさらに上流に向かうことにした
しばらく上流の方に来たところで川が2つに分かれている分岐点にぶち当たった
結構遊んでた川だったのにこんな分岐点今まであったっけ?ってなったけど
新規開拓して良い遊び場を見つけたら友達とかに自慢できるななんて軽い気持ちで
いつもの大きい流れの方ではなく、発見した細い流れの方に進んだ
しばらく進むと川幅が広くなってきて流れもかなり緩やかになった
水は軽く濁っていて魚は期待できそうにない
木の枝やツタが垂れ下がり、川にまで浸かっていてどんどん森が深くなっていった
さすがに戻ろうと思って川を下ると
上っていたときには気付かなかったが川が下流に向かって枝分かれしていて
自分がどの水流を通ってきたかはっきりわからなくなってしまった
俺は完璧に迷ってしまった
当時の俺はそんなに慌てることもなく
とりあえず下ってれば本流に辿り着くだろうなんて思いながら
適当に川を下流に向かって進んだ
しかし進んでも進んでも一向に景色が変わらない
それどころか森はもっとうっそうとしてきた
しかも川はほとんど流れが止まって、アオコが繁殖したみたくなっていた
気持ち悪かったんで一旦川から上がって
森の中を川沿いに進んだ
しばらく歩いてると見慣れない山菜みたいなものがちらほら生えていて、開けた場所に出た
すると突然背後から声をかけられて肝を冷やした
なんでこんな山奥に人がいるんだろうと。
でもそれ以上にびっくりしたことは声をかけてきた女の人で、
しかも服着てないんだ。
年齢は多分20代くらいで若かったと思う
ちょっとふっくらした体型
俺は怒られるんじゃないかと勝手に怖がっていたが
女の人はただちょっと困ったみたいな顔をして俺になんか話しかけてくる
で、俺もなんとか落ち着いて意思疎通しようとした
でも全然話が通じないんだ
顔立ちも白人っぽかった
するとその女の人が俺の手を引いて森の方へ向かい始めたので
そのままついて行った
不思議と怖くはなかった
森の中を進んでいくと広場みたいなところに出て、人がたくさんいた
みんな同じような顔立ちで女性ばかりだった。というか女性しかいなかったと思う
同い年くらいの子もいた。殆どの人が髪を編みこんでいた。けど幼児や老人はしていなかったと思う。
どうやら集団で生活をしているらしい
木造というよりは太いタンポポの茎(上手く表現できなくてすみません。みずみずしくて太い茎です。2Lのペットボトルくらいの太さ)のようなもので作られた建物どうしが連結してコミュニティを形成していた
そのコミュニティにはエリア?のようなものがあって
エリアとエリアの間は橋が繋いでた
その橋は家に使われていた茎とはまた違った感じのどちらかと言えばツタ(所々、青紫とか黄色っぽい)で編まれたものだった
俺は広場から進んで最初のエリアを通過して橋を渡って2個目のエリアに入った
1つのエリアの大きさは正確には把握できなかったが恐らく野球場くらいだったと思う
エリアがいくつあったかはわからない
女の人に連れられてコミュニティの中を歩きながら見た風景は割と鮮明に覚えてます
一番印象的だったのは神殿のような巨大な建物がそびえ立ってたこと
それも石で作られたのではなく茎やツタを駆使して作られたらしいものだった
かなり造形は凝っていて当時は知らなかったがサグラダファミリアを彷彿とさせるような美しいものだった
神殿は距離感的に確実に違うエリアにあったと思う
もしかしてそこが中心的なエリアなのかもしれない
コミュニティを歩く人々は籠を運んでいたり話し込んでいたり
何か忙しそうな様子だった
いずれも衣服は身につけておらず、装飾などもしていない
どこかの民族の村のような感じだった
そのうちその女の人の家らしき建物に到着した
俺は家に迎え入れられて、もてなされた?と思う
妙な安心感があって全然怖くなかったのを覚えてる
どうしてかここからは記憶が本当に曖昧
どうしても上手く思い出せない
何かの絵を何枚か見せられて、唄?っていうか音?を聴かせてもらって
それで気付いたらいつもの河原に駐めてた自分の自転車の前に立ってた
時間は夕方くらいになってた思う
家に帰ってこの出来事を親に必死に話したがわけがわからないと一蹴され
結局その話はもうするなということになり、話すことがタブーになった
これが俺が体験した話
何故かすごく大切な思い出のような気がしてあったかい気持ちになる
そんなこんなで思い出しながら当時のことを両親と話してたときに
母親が言ってたことなんだが
その日から俺は大事なペンダントをなくしたと毎日騒いだらしい
顔か何かが描いてあるペンダントだといって探し回っていたとのこと
俺はそんなこと言った記憶が全くないんですが。
※ヴォイニッチ手稿の絵を見た感想
文字は読めないけど、気になったのは緑の川のある描写で
多分右端にあるのがページ数で84ってとこ
1番上にある柱みたいなものが多分橋の支柱だと思う
というのも橋の下は全く見なかったんだが橋の色合いやら形がこれそっくり
橋は緑に川を渡るためのものだったのかな
あとすごい不思議な感情を抱くものがあるんだけど
胎児と植物の絵
これ女の人の家で似たようものを何枚か見せてもらった気がするんだ
なんか悲しそうに話してたと思う
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