世界がバグった

この掲示板でしか聞いてもらえなさそうだから書かせて。

今まで生きてきた中で最も不思議な体験だった。

2001年か2002年のどちらかの年、季節は秋だった。

俺、友人A、B、C、Dがいる。

俺はこの4人と駅前で落ち合って昼飯を食う約束をしていた。

しかし、実際に集まったのはBだけ。

A、C、Dに携帯で電話するも、なんか雑音しか聞こえ来ない。

仕方ないので、Bと食事をして、その日は帰った。

後日、俺を含めた5人で飲みに行った時、Cが不機嫌そうに俺たちに言った。

「なぜ、あの日お前ら誰も来なかったんだよ」

そんなはずはない、俺はBと会っている、待ち合わせ場所を間違えた?

すると、Aは言う。

「何言ってんだ、みんなで飯食っただろ」

そんなバカな、Aは来なかったはず。

すると、Dは言う。

「そうだよ、みんなで会っただろ。俺ピラフ食ったし」

Dも来なかったはずなのに、みんなと会ったと主張する。

仮に俺とBとCの主張だけなら、ただ単に待ち合わせ場所を間違えて、

AとDは約束の場所に来なかったため不在であり、

Cだけ別の場所で待っていたため、誰も来なかった、という理屈が成り立つ。

しかし、AとDの主張は俺たち全員が集まったことを意味しており、

これを説明するためにはAとDがグルになって俺たちを騙している、

と考えることが出来る。

しかし、AとDの主張も詳細では異なり、行った店がどうも違う。

どうなってんの?と、5人で頭をひねったが結論は出ず、

俺たちはこの体験を「世界がバグった」と言って、たまに笑い話にしてる。

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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