観る人によって内容が変わるVHS

20年も前の学生時代。 サークル室に呪いのビデオがあった。  

といっても酷い目に遭った者はなく、単に薄気味悪いVHSテープってだけ。  

何が薄気味悪いかというと、そのテープは観る人によって内容が違うというものだった。  

自分が観た時は、どこかの市営団地みたいな風景を延々と映したものだった。

友人は学校?を歩きながら撮影している光景が。 また別の友人はAVの一部分を切り取ったような●交シーンが。 といった感じ。 

しかし、ある部員が観た時の内容は… 50歳代くらいのおっさんが延々と愚痴っているだけw  

愚痴の内容も、 「どうして自分が失敗して未だ独身なのか」 「静岡県と大阪府の相性の悪さ」 

「働き蜂になるな」 みたいな下らないどうでもいいような内容。 

 それを真面目に語り掛けてくる。 

そのおっさんが誰かは分からないが、何とも言えない悲痛さがあったそうな。 


 そのビデオは未だ健在なのかはわからない。 

ひょっとしておっさんは未だに誰かにビデオテープを通じて愚痴っているのか? まぁ、今やDVDの時代だから、もはやこの世にないものかもしれない。

 でももう一度観てみたいという気もしないでもないなぁ…

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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