賃貸のアパートに家族3人で暮らしてたんだが、
3,4歳の一人娘が言うには、部屋には「ほーちゃん」なる者がいる。
一人遊びしてるはずなのに、会話したり、バイバイしたりしてる。
イマジナリーフレンドかと思ってたようなんだが、ある日のこと。
またしても、娘がほーちゃんと遊んでいるようだったので、
母親は「ほーちゃんと遊んでるの?」と聞いた。
娘はやはり「ほーちゃんと遊んでる」と答えた。
ここで母親は、ほーちゃんの詳細を聞いてみることにしたらしい。
どうやら、娘よりも少し大きい男の子らしいということがわかったのだが、
それ以上に母親を凍り付かせたのが、『ほーちゃんには首がない』ということだった。
それを聞いてからは、できるだけ娘と一緒に過ごし、なるべくほーちゃんと娘が遊ぶ機会がないようにしていた。
そんなある日、父親が大阪に出張となった。
夫がいないため家事をいつもより多くすることになり、どうしても娘が一人になってしまう時間があった。
心配ではあったが、どうも娘はほーちゃんと遊んではいないようだった。
安心はしたものの、気にはなったので娘に聞いてみた。
「今日はほーちゃんと遊ばないの?」
すると娘は、
「ほーちゃんはいないよ。なんかおおさかっていうところに行くって言ってたよ」
無論、小さな娘が大阪という単語を知るはずはなく、
母親はおぼろげながら、ほーちゃんは夫に憑いた何かではないかと感じたという。
その後、家族は引っ越し、
アパートは取り壊されたが、特に何らかの障りがあったとは聞いていない。
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