歩く水

この間、会社の研修で東北の研修所(ト○○ムの研修所)に行ったわけよ。

で講義受けて、みんなで酒飲んで、寝るかーってなるじゃない。

酒飲む前に、風呂に入ってたから(ちなみに風呂は各部屋にあるユニットバス)

湯船にはまだお湯をはりっぱなしだったんだ。

いつもはお湯抜いて、しっかり片づけてから寝るんだけど、

その時は酒も入ってたからめんどくさくて寝ちゃったんだよね。

で、寝てからそんなに経たないうちに、何かの音で目が覚めちゃった。

寝ぼけながらも、何の音だろう…?と聞いていると、どうやら水音。って言っても、

ポタポタ、とかじゃなくて、バケツ一杯をひっくり返しているような音が

規則的に延々と続いてる。しかも明らかに自分の部屋のバスルームから。

『何でそんな音が?』って考えた瞬間、急に嫌な寒気がしたんだよね。

氷のプールにぶち込まれた気分だった。 

とりあえず、このままじゃうるさいうえに怖くて寝られないし、

仕方なくバスルームを覗いてみることにしたんだ。

で、バスルームを扉の外から覗いてみると、

明らかに人のカタチをした何かがバスルームを歩き回っている。

その何かが一歩踏み出す度にバシャッっていう水音がした。

『この音だったのか…。』

とか冷静な事考えながらも、この後どうすれば良いのかわからない。 


でも、結局開ける事にしたんだ。

『3、2、1…GO!』って心の中で呟いて、電気をつけると同時にバスルームの戸を開けた。

明るくなった一瞬の中、それは見えた。

水が人のカタチを成して歩く様を。


それは目が合った(実際目は無かったんだけど、何故かわかった。)

瞬間に、バスルームの床に崩して散らばった。

しばらく呆然としちゃった後、何気なく浴槽を見たら、

確かに満タンにはったままだったはずが、キレイに空っぽになっていた。

その後はユニットバスの床がビショビショになってしまったので、

びびりながらも拭き掃除しましたw

ありゃ何だったんだ…。

これから寝る時は浴槽空っぽにしてから寝ないと怖くてたまらん

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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