宗教画に潜む

13年前に我が家に起こった話を書きます。沖縄に住んでいた時の話です。

海外の絵画が好きだった父親が、ある日フランスから古い絵を買ってきました。

その絵は確かマリアさまが子供を抱っこしている絵で、雰囲気は少し暗い感じの絵でした。

その絵は居間に置かれ、子供とちょうど目線が合う位置に配置していました。


絵が家に来てから3日位たった夕方、4歳の妹に異変が起こり始めたのです。

夕食時になると妹がその絵の前に、ご飯を持って行きソコで食べ始めたのです。昼間はおままごとを絵の前でやり、何か絵としゃべっていました。

始めは自分も親もそこまでは気にも止めなかったんですが、絵が来て6日過ぎた夜の1時に母親に起こされ、妹の様子がおかしいと言われて絵の側まで連れてかれました。

すると妹のしゃべってる声がはっきりと聞こえました。

「アーくん今日は何してあそぶの?そっちに行った方がいいの?」

アー君とはたぶん絵の中の子供の事だと思います、会話を聞いてる方は気味が悪くて・・すぐに電気を点け妹を絵の前から離そうとしました。

その日は父親が家にいなく母親も気が動転していたので、自分が妹を寝かしました。

強引過ぎたのかその時の妹の目は怖すぎました。


その日は母と自分で妹を抱いて寝て次の日、地元で有名な霊媒師に電話で相談し家に来てもらう事になりました。

妹はどこで知ったのか、また絵の側に行き

「誰かが私とアー君を離そうとしているの、早くそっちに行かせて」

などと言い、その後ビンに入っていた小銭を絵の前に積みはじめたのです。

母と自分は怖くて妹を抱きしめているのが精一杯でした。抱きしめてる間意味不明な事を言いながら泣き喚いて、もうパニックでした。


ほどなくして霊媒師の方が家にやって来てお払いを始めたのです。

その時の妹の顔は恐怖で歪んでいる様な顔をしてました。2時間ぐらいは掛ったと思います。

妹は急に眠りについて顔も穏やかになり、霊媒師が「去りました」と言ってました。

霊媒師に話を聞くと、絵に悪魔が取り付いて妹の体と交換に現世に行こうとしてたみたいです。

小銭を積む行為は現世に行く渡り代だと言ってました、もう少し遅かったら手遅れだったみたいです。

その後絵はお寺に預けたのですが、2年後に盗難に合い今はどこにあるかわかりません。

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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