名前を聞かれる

友人の話。

4ヶ月の子供が寝ているベッドからすごく楽しそうな笑い声がするから見に行くと、 ベッドの下に猿みたいな顔で、黒目がちなのか空洞なのかわからない目をした小さな人がうずくまってたそうな。 

友人が咄嗟に子供の名前を叫んで駆け寄ると、「聞いた聞いた」と猿が言った。  

旦那から姑に話が行き、子供のお宮参りをした神社の人(名称失念)が来ることになった。 神社の人が祝詞?を唱えると、掃除したはずのベッドの下に真っ黒で少し油ぎった大きな綿ぼこりが見つかり、それを焼くと「もう大丈夫」と神社の人は笑ったそうな。 


 私は聞いた時ゾッとした。幽霊どころか妖怪じみてるよね。 

神社の人は「たまにありますが、産土神(お宮参りした所の神)様は強いので心配いらない」と言っていたそう。

その子はとても元気で名前もそのまま、もうすぐ1歳になる。 綿ぼこりはその場で燃やして、燃えカスは神社に持って帰ったと。 異様に臭かったそうだ。 私が聞いたのは「姑が『誰かが恨んでいるのですか?』と聞くと、『ちょっかいをかけに来たんですな』と神社の人は笑った」という事だけだったんだそう。 

WUNDERKAMMER

名作は、名作と呼ばれる理由があるはず。 それを求めて映画や本を観ています。 あとは奇妙なもの、怖い話や自分が好きなものをここに集めています。

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