俺が小学校一年生の頃、後ろの席にO君って子がいた。
O君は勉強も出来てスポーツも万能でみんなに慕われていて、あんまり友達のいなかった俺とも仲良くしてくれた。
そんなある日俺の母さんが凄いあわてて家に帰ってきた。
母さん「〇〇(俺の名前)!O君、ダンプカーに跳ねられたって!即死だって!!」
幼かった俺はイマイチよくわからなかった、人が死ぬって事がよくわからなかった。
それから十数年後、俺は実家に暮らしながら大学生活を満喫していた。
ある日、学校が終わってまっすぐ家に帰り、つい居間でウトウトしてしていた時、金縛りに遭った。
ふと横に目をやると死んだハズのO君らしき、いや、もう妖怪がいた。
目は全部黒目で顔の半分はあり、口は耳元まで裂けてて、歯がV←こんな感じですき間なく生えてる、ごめんホントに上手く説明できない。 背丈はO君が死んだ時くらいのまま。
俺は普段霊感は強くないが、それがなんとなくO君だってわかった。
そしてそのO君らしき物は、いきなり狂ったように叫びながら踊った。
O君「キャッキャキョキャキャッキャッキョーーーーーキ!!」
こんな感じの叫びと、何かどっかの先住民の雨乞いの儀式みたいなわけわからない踊りをしてた。
もう踊りとも言えない苦しそうな感じの、ホントうまい表現ができない。
俺は恐怖で逃げ出したかったが金縛り中なので逃げられない。そして、意識を失い、きちんと目が覚めた。
今度は金縛りもないし、O君もいない。
あんまり幽霊とかの存在を信じない俺は、その出来事は夢だと思ってた。ただ、引っ掛かるのは金縛りのあの感覚は確かにあった事。
それから数ヵ月後、俺はそんな出来事も忘れて家で彼女と喋っていた。
そしたら彼女が突然 「そういえば結構前の事だけど、幽霊みたんだ」 と言い出す。
どんなの?とたずねると
彼女「あの日は、誰もいない夕方だったんだけど居間で、ついウトウトしてたの、そしたらいつのまにか金縛りにあって、大きい黒目のバケモノみたいな子どもがいたの。
その子が、『お姉ちゃん僕、空飛べるようになったんだ』って言って体をジタバタ、もがくように踊り狂ってた」
彼女が続ける。
「気がついたら金縛りも解けてて、その子もいなくなったんだけど、あれ、今から十数年前にダンプカーで轢かれて亡くなったうちの近所の子じゃないかな?」
彼女は自分の実家の近くに住んでいる。言っているのはO君の事だ。
O君はまだ成仏してないのかも知れん。
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